三番瀬(Sanbanze)と 谷潟  水地帯・礫泥地の鳥

アカアシシギ 絶滅危惧2類 (VU)

アオアシシギ アオアシシギ
2002. 09. 10  谷津干潟
アカアシシギ
種 名 チドリ目/シギ科/アカアシシギ 赤脚鷸 Tringa totanus Redshank
時 期 旅鳥。北海道東部では夏鳥。 九州以南では越冬、先島諸島で越夏する個体がいる。
形 態 L 280mm 嘴峰42-49mm 翼長143-163mm  尾長56-67mm ふ蹠42-49mm.
    雌雄同色。 夏冬異色。
    夏羽は、頭上が暗褐色で、背は暗褐色に黄褐色の斑が散らばっている。 腰は白色。
    尾は白く、黒褐色の横帯が多数あり、下面は白色で、黒褐色の縦斑がある。
    嘴は黒く、下嘴基部は朱色。 脚は鮮やかな朱色。
    冬羽は、ツルシギの冬羽に似ている。 背の黄褐色の斑が消え、下面は白色。
    前頸、胸側、上胸に淡い黒褐色の縦斑がある。 脚は橙朱色。
    鳴き声: 「ピューイ」、繁殖地では「キュ キュ キュ」と鳴く。
生   態
分 布 旧北区。
    ユーラシア大陸の中緯度地方の海岸低地から亜高山帯に繁殖分布し、
    冬は紅海、ペルシャ湾から中国南部、東南アジアにかけての地域で越冬し、いずれも開けて湿った草原。
    日本では、8-10月、4-5月に旅鳥として渡来する

生息地 繁殖地は、地中海沿岸からツンドラまでの、海岸低地から亜高山帯に生息。
    日本の繁殖地・野付半島ではハマナス、センダイハギが点在する草原、水路、沼、湿原など。
    非繁殖期は、干潟、河口、潟湖、池沼、河川の砂泥地の浅い水域で生息する。海岸に多い。
採 食 水深の浅い砂泥地を歩きながら、水面、泥の表面から採食する。
    嘴を水中に入れたまま前進したり、嘴をたたきつけるように水中に入れたり、嘴を左右に振って採食する。
    昆虫、ゴカイ類、甲殻類などを食べる。

繁 殖 繁殖期は、4-6月。 一夫一妻。 
    巣づくり: 草むらの草株の元などに、メスが草の葉などを敷いて巣をつくる。
    産卵: 1巣卵数、3-4個、ほとんど4個。
    抱卵: 雌雄で抱卵する。
    孵化: 22-29日ほどで孵化する。 雛は早成性の離巣性。
    育雛: 雌雄が協力して育雛をするが、繁殖期末期はオスだけで育雛。 雛は生後、25-35日で独立する。

    ディスプレイは、グランドディスプレイと、フライトディスプレイをする。
    グランドディスプレイは、2-8羽が地上で追い駆けっこのように走り回る・・・追う個体は尾羽を開き、
    追われる個体は羽毛を立てて尾羽を開き、翼をずらして腰の白い羽毛を見せる。 雌雄が行う。
    フライトディスプレイは、オスがメスを引きつけるため、メスの上空で行う求愛のディスプレイ。
    シギ類独特のスイッチバック(上昇と下降)を繰り返しながら、旋回するとき「キョウ、キョウ」と、
    さえずるディスプレイをする。
    上昇時は両翼を振るわせ、降下時は両翼を下げて左右に張り、尾羽を扇状に開いてメスに向かって滑空する。


    
巣の近くに侵入個体がいると、近隣接の個体が集まってきて警戒し、空中から威嚇する。
    チドリ類に見られるバタフライ型の旋回飛翔もする。

絶滅指標 絶滅危惧2類 (VU)

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