チュウシャクシギ 種 名 チドリ目/シギ科/ 中杓鷸 Numenius phaeopus Wimbrel 時 期 旅鳥 形 態 L 452mm メスはオスより、やや大きい。 嘴峰65-91mm 翼長211-249mm 尾長89-102mm ふ蹠55-66mm. 雌雄同色。夏冬異色。 汚白色の眉斑と頭央線がある。 嘴は黒く、下方に湾曲し、下嘴にピンクがある。 脚は灰黒色。 頭側線、過眼線は、褐色。 飛行時、腰の白色が目立つ。 ハリモモチュウシャクシギに似ている。 |
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上面はで羽縁が淡い。 下背、腰、上尾筒は白く、上尾筒には黒褐色の横縞がある。 尾羽は淡い黒褐色に、黒褐色の横帯が数条ある。 下面は白く、顔、頸、胸に淡褐色の縦斑があり、 脇には褐色の横縞がある。 鳴き声:「ピピピピピピピ」と7声鳴く。 ディスプレイ時は「ポーポーピルルル」。 生 態 分 布 旧北区。 ユーラシア大陸の高緯度地方に点在して繁殖分布し、 冬はアフリカ大陸からインド、ニューギニア島、オーストラリア大陸に渡って越冬する。 日本では、9-10月、4-5月に、旅鳥として各地に渡来する。 生息地 繁殖地では、森林限界付近の矮性灌木地、蘇類・地衣類の多いツンドラ、沼沢の多い荒れ地などで営巣する。 干潟、砂浜の水溜まり、マングローブ林沿い、河川の砂泥地、水田などで生息する。 採 食 泥地を歩き、下に反った長い嘴を砂泥に射し込み、嘴をねじるようにしてカニや貝を探して採食をする。 水生昆虫、カエル、オタマジャクシ、バッタなどを食べる。 カニを捕らえたときは、嘴でカニを振り回して、脚をバラバラに落としてからカニの体を呑み込む。 下に湾曲した長い嘴は、カニの脚を落とすとき、好都合にできている。 繁 殖 繁殖期は、6-7月。 一夫一妻。 つがいは縄張り分散をする。 巣づくり: ツンドラの乾いた地上に窪みをつくり、巣材に植物片を敷いて巣をつくる。 産卵: 1巣卵数、2-4個、ほとんど4個。 抱卵: 雄雌が抱卵し、27-27日ほどで孵化する。 雛は早成性の離巣性。 育雛: 雌雄が子育てをする。 雛は35-40日で独立する。 非繁殖期は、10羽ぐらいまでの群で、ねぐらには50-100羽が集まる。 越冬地では、1,000-3,000平方メートルの採食縄張りをもつ。 繁殖地では、10-150haの縄張りをもち、そこで求愛・営巣をし、採食は縄張り外でする。 オスは、メスの頭上、地上150-300mで、直径200-400mを旋回するフライトディスプレイを行う。 「ポーポーピルルル」と、さえずりながら上昇・下降をするスイッチバック型で、 上昇するときは速く羽ばたき、降下するときは翼を左右に張ってメスの元へ滑降する。 |
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汚白色の頭央線、褐色の頭側線と過眼線が見られる
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干潟の泥地を歩いてカニを採食 2002.09 三番瀬
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