三番瀬(Sanbanze)と 谷潟  水地帯・湖沼静止水面の鳥

オナガガモ


オナガガモ オナガガモの番
写真上 つがい 左オス・右メス ペアをつくってシベリアへ...
写真左 成鳥オス・冬羽 黒色の尾羽が長く尖っているのが特徴
オナガガモ
種 名 カモ目/カモ科/オナガガモ 尾長鴨 Anas acuta  Pintail
時 期 冬鳥。
形 態 オスL750mm メスL530mm
    
嘴峰44-57mm 翼長230-282mm  尾長オス177-210mm 尾長メス92-121mm ふ蹠37-47mm.
    雌雄異色 夏冬異色
    オスは、頭が焦茶色で、黒色の尾羽が長く尖っているのが特徴(特に尾羽中央の2枚は長い)
    体側は青灰色の波状紋。 前頸から胸は白色で、後頸は暗褐色。 翼鏡は緑黒色で、その上は赤褐色。
    上面は灰褐色で、白く細かい斑が散在する。 肩羽は長く後方にのび、黒色に白色のふち取りがある。
    下面は白色で、頭側に白色の線がある。 嘴、尻は黒く、下腹部の両側は黄白色。
    メスは、上面が黒褐色で、黄白色の羽縁がある。 下面は白色に褐色斑がある。
    尾羽は、オスより著しく短いが、他のカモのメスより長い。
    鳴き声: オス「ピュルピュル」 メス「グェグェ」
生   態
分 布 全北区。
    ユーラシア大陸とアメリカ大陸の中・高緯度地方に繁殖分布し、
    冬は両大陸南部、アフリカ大陸、中央アメリカに渡って越冬する。
    日本では、10月から4月、本州から九州にかけて越冬する。

生息地 水量の多い河川、湖沼、潟湖、干潟、内湾、水田などで見られる。
    繁殖地では、低地の開けた浅い池が多い湿地、湿原にすむ。
採 食 夜間に水田や湿地で採食する。
    水面や池のふちなどで、嘴を水に入れたり、浅い水底へ首をいれたり、逆立ちして上半身を水に入れたりして、
    水底の堆積物を嘴でこしとって採食する。 潜水して採食することはない。
    雑食性で、水草の種子、水生昆虫など。

繁 殖 繁殖期は、5-7月。 一夫一妻。 つがいで分散し、つがいは抱卵期に解消される。
    縄張りは、巣の周辺だけを防衛し、採食場所は共有する。
    巣づくり: 枯れ草などを巣材にして、水辺の草むらの地上に皿形の巣をメスがつくる。
    メスの綿毛を巣に敷き、産座をつくる。
    産卵: 1巣卵数は、7-9個。
    抱卵: メスのみが行い、雛は22-24日で孵化する。
    育雛: 早成性・離巣性の雛はメスのみが育てる。 生後、40-50日後に飛べるようになる。

    非繁殖期: 集合性が強く、数百-数千羽の大群になる。
    つがい形成期: 12月から翌年4月。1-2羽のメスをめぐって、求愛のグループディスプレイがよく見られる。
    オスが首を伸ばして顎を引いたポーズ、首・胸・尻を上げ下げするポーズで求愛
(コガモ、ヨシガモに共通)する。
    そそのかすディスプレイ: 長く伸ばした首を水面につけ、泳いで前進する。
    威嚇ディスプレイ: 首を斜め上に向け、嘴をつきだして上下に振りながら相手に迫って行き、威嚇する。
    そそのかしディスプレイ、威嚇ディスプレイのポーズは、カモ類に共通する。
オナガガモの飛びたち 飛び立ち
水に潜らないカモは、助走なしで飛びたつことができる
飛びたつ前には、首を上にのばして数回前後する
成鳥オス 頭側の白線と、背と側面の波状紋
繁殖地から越冬地へ渡来した当初

オス・メス共にエクリプス。
オスの尾羽は短くて目立たない。

10月 谷津干潟


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