受精するとオスもメスも力尽きて やがて死んでしまいます。
そして 冬に孵化したサケの子どもが 春には海へ..... 一万数千kmの旅.....
親の鮭は、死んでも活きている
鮭のオスがメスの体を小刻みに揺すり、産卵を促せていました。
産卵 受精の瞬間 親鮭の死
産卵を終えたお母さん鮭は、子供の顔を見ることもなく死んでしまい、
何とも悲しい結末のようですが、実は、お母さん鮭は死んでも活きているのです。
というのは、鮭の死がいは、冬季、エサの少ない厳しい北海道の自然を生き抜く
シマフクロウ、オジロワシ、キタキツネなどの鳥や獣のエサになっています。
死がい 孵化(ふか) 稚魚(ちぎょ)
それだけではありません... 死がいは微生物によって分解され、川の中でプランクトンになり、
冬季、卵から孵化した稚魚のエサにもなるので、親鮭は死んでも子供のために活きているのです。
生物は、山、森、川、海など、それぞれの場所で、それぞれの役割をもって、
他のさまざまな生物とお互いに密接につながって生きています。
自然界には何一つ無駄がなく、つながっているのです。
自然の清流があるお陰で、私たちも鮭を食べることができるのです。
鮭は産まれた清流の川で未来へ命を受けついで生涯を終えました。
そして、海から清流に入り、森の生きものたちの命も支えているのです。
河・川の河口は川尻ではなく、河口は鮭をはじめ生物の玄関なのです。
みなさんの住む町を流れる川が、きれいな川だと鮭もよろこびますよ。
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