ウミネコの生活史 雛の成長
6月、成長してゆく雛たち
ハマナスの花が咲く6月上旬、雛は大きく成長してゆきます | 孵化して7日令ほど経った雛。 雛のいる周囲が白く見えるのは、雛のオシッコと羽毛。 それらは、縄張りを示しているのかもしれません。 |
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雛は巣の中では排泄しないため、巣から外へ出て排泄する。 そのとき、翼をうえに上げ、前屈みの姿勢で、なんともユーモラス。
鳥は飛ぶために体重を軽くする必要から、水分が少ない尿酸状態で排尿をし、尿と糞を同時に総排泄孔から体外へ排泄します。 |
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成長とともに「おねだり」の間隔は短く、頻繁に給餌が行われます。
孵化して間もない雛は、巣の中で親の胸に抱かれて餌をもらっていましたが、一週間も経つと巣外で給餌を受けます。 |
餌をもらって食べている雛の後ろ姿。 右の雛の羽毛模様が、何かの顔のように見えませんか? 雛の羽毛模様は、1羽1羽ことなります。 |
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温かい日、腹這い状態になって遊んでいる雛。 嘴が白く見えるのは、卵嘴があった嘴から成長してゆく過程で...
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既に巣の原形をとどめなくなっていますが、親は新たに巣材を運んできて、もと巣があった外にまき散らします。
それは自分の縄張りを主張しているようです。 雛は、その縄張り内で遊んだり、給餌を受けて更に成長します。 |
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雛は、眼に入ったものを学び、覚えてゆきます。 | 成長とともに胃袋が大きくなった雛は、親の「長鳴き行動」に対して餌をねだる行動をします。雛は親がくちを開くと餌をくれる、と思っているようです。 | |||
雛の食欲は日ごとに旺盛になり、おねだりの回数も頻繁です。
したがって、たくさんの子どもを持った親は、子育てのために採餌・給餌、侵入個体の警戒に忙しくなります。 雛への給餌は巣内で行われていたときと違って危険を伴い、雛の要求時に合わせての給餌ができません。 その訳は次ページを... |
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給餌と給餌の間、運動をしたり眠ったりします。 この雛は羽ばたいて体が宙に浮くようになりました。
楽しそうにジャンプするようすを、見ている弟?妹?も飛びたそう。 |
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菜の花畑の中で生まれ、2週間以上経った雛。 ジャンプできてうれしく、楽しそう。
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この雛は、「孵化」のページで「はしうち」をしていた雛で、孵化して21日令。3週間経過しました。 雛はくちばしを親のくちばしの動きに同調させ、餌を欲しがります。親はオス・メス交代で採餌に飛び立ちます。 伸びをする雛の翼がだんだん立派になってきました。顔つきは生まれて間もない雛の方が可愛いのですが、成長が楽しみです。 |
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2週間、3週間と日ごとに綿羽から羽毛に換わってきます。 写真右は3週間め。
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生後3週間も経つと、体も嘴も大きく成長し、その雛の食欲はさらに旺盛ですが、鳴き声は「ピヨピヨ」
卵殻に穴を開けた卵嘴は、すでに消えました。 |
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親がくれる餌のイワシやイカに眼を輝かせて飛びつき、頬張る。 成長するにつれ、親の嘴から餌を挟み取ります。 |
6羽も雛がいると、餌の調達など子育てが大変。 縄張り内にある岩の上で侵入個体を警戒して見張る。 |
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