ウミネコの生活史 雛の成長・羽ばたき訓練
7月、巣立ち前の雛たち羽ばたき訓練 雛への給餌を拒む
7月上旬、抱卵をしている成鳥は、もういません。 最後に孵化したと思われる3日令ほどの雛。 |
孵化して17・8日令ほどの雛。 まだ雛の体は、ほとんどが綿羽に おおわれています。 |
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25日令ほどの雛。首の周りに綿羽が残っています。 | 30日令の雛。羽毛がほとんど生え、一枚一枚くっきり見える。 尾羽も伸びました。 |
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30日令になった雛。
成長にあわせて食欲旺盛。体は大きくなったが親に餌をねだる。 |
親は周囲の安全を確かめた末、雛に餌を与えます。 親からのくち移しではなく、抱雛後は地面に置いた餌を食べさせる。 地面の餌を食べたさせたほうが巣立ち後、自然状態。 |
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40日令を過ぎた雛。30日令より翼も伸び、若鳥らしい体形。 | 40日令を過ぎた雛の翼は、立派になりました。 | |||||
高さ1メートル以上、ピョーンピョンとジャンプ出きるようになりました。
親鳥は、子どもがジャンプするのを観察して、飛び具合を知ります。 |
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雛への給餌を拒否して巣立ちを促す
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巣立てるほどに育った雛が親に餌を何度もねだりますが、 今までの給餌と全く違い、親は食事を与えなくなりました。 |
親鳥がイカを嘴に出し、雛はイカに飛びついて嘴で挟んだ。 いかにも与えて食べさせるかのように見えたが... 親はイカをしっかり挟んだままで、雛に与えません。 |
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親はイカを見せたただけ。 雛からイカを素早く取り上げ、雛から離れました。 |
親はイカを、再び飲み込みます。 | |||||
親は嘴に入れたイカを見せびらかすように雛に見せます。 雛は、それが欲しくて嘴で親の嘴をつつきます。 しかし、親の嘴は固く閉じたまま開きません。 |
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餌をもらいたい雛は、今日はいつもと違うぞ、 と思いながらイカを頬張った親を見ているのでしょう。 「ピーピー」と鳴いて餌をねだります。 |
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こちら親は、雛のねだりを拒むように顔を背けます。 | 餌をもらえなかった雛は、お腹が空いているためか、草などをよく嘴に挟む。そして、抜けている羽や枯れ草などを嘴で挟んで遊ぶ。 | |||||
嘴に挟んだ物を遠くへ放り、それを飛んで追っかけたり、
挟んだまま飛ぶ練習をする。 親が餌を与えなかった訳は、空腹で体を軽くさせて練習させるためや、巣立ちを促すため、と考えられます。 |
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着地に失敗すると
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着地に失敗した雛は、隣の親鳥に威嚇され、体の上に乗られてしまいました。
羽ばたき訓練の初期、雛の着地は不安定なため、草地や地面に転倒する個体もいます。 また、他の縄張りに、ふらふらっと着地してしまい、威嚇や攻撃に遭遇する個体も...。 |
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羽ばたきの練習していた雛は、首に噛みつかれた。 逃げ際には、翼を引っ張られた。 その雛の形相は鋭い。
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まだ巣立てない雛の水分補給は、食べ物と雨水から。 | 巣立ちが近くなった雛は、親鳥と体の大きさは大差なくなりました。 若鳥は焦げ茶色ですが、3年経つと成鳥と同じ色になり、繁殖行動をはじめます。 |
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